戦略コンサルが読み解く仮想通貨入門

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【仮想通貨もマーケティングが全て!】マーケティング視点で考える生き残る仮想通貨とは?①

皆さんこんにちわ!二子玉リーマンです。

今日はマーケティング戦略理論から読み解く、生き残る仮想通貨の特徴を解説していきたいと思います。

多くの仮想通貨は無価値に!?

さて、先日あの有名なゴールドマンサックス証券からこんなレポートがありました。

www.bloomberg.co.jp

同氏は5日のリポートで、大半の仮想通貨は現在のままの形で生き残ることはないだろうとし、将来は少数の通貨に置き換えられ、全ての価値を失う公算が大きいとの見方を示した。 

 

https://xn--kerp70bf8elu3b.net/wp-content/uploads/2017/05/Virtualcurrency.jpg

まあ結構ポジトークはあるかと思いますが、大方これは二子玉リーマンも同意です。

ドットコムバブルの時もそうでしたが、当時はドットコムという名前がついている会社の株価は業績が伴っていないにも関わらず、大方上昇しました。ですが実体の伴わない評価は長続きするはずもなく、間も無くバブルは終了。大半のIT企業の株価は暴落しました。それでも2018年2月現在では、世界の時価総額ランキングトップを見ると、

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AppleGoogleを抱えるalphabet, マイクロソフト、アマゾン、Facebookなど全てIT企業です。仮想通貨もこのように、少数の成功するプロジェクトは市場を大きく支配し、そうでないプロジェクトの大半は無価値(もしくはそれに近い状態)になります。

生き残る仮想通貨の特徴とは!? 

さて、大半の成功するプロジェクトを除いて仮想通貨は無価値になるという事がわかったところで、どんな仮想通貨が生き残るのでしょうか?

実は二子玉リーマンはマーケティング戦略コンサルのお仕事をしており、数々の事業やサービスのマーケティングコンサルを行っていました。いろんな事業をコンサルする中で、生き残るプロダクトとそうでないプロダクトの違いに気づいたのです。そう、生き残るかどうかの要因は99.9% ”ユーザーニーズを捉えているか否か”です。

近年マーケティング業界は大きな変化を迎えました。近代革命から大量生産から多品種少量生産の時代になったと言われています。

簡単にいうと昔は生産技術が低かったため、モノを売れればなんでも売れる時代だったわけです。それが近年の技術革新によって、ユーザーのニーズが多様化し多様な趣味・嗜好に企業側が合わせないと売れなくなった、という事です。

明暗を分けたAppleiPhoneSONYXperia

近年爆発的に普及したスマートフォンですが、その立役者はなんと行ってもAppleiPhoneです。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0610/wwdc01_2142.jpg

実はスマートフォンiPhoneだけではありません。日本の代表するメーカーのSONYXperiaというスマートフォンを発売しています。CMでもよく見かけますよね。

ですが実はこのXperiaですが、世界のスマートフォン市場でもトップ10にも入っていません。。。 

ではなぜここまで差がついたのでしょうか?

答えは ”UX(ユーザーエクスペリアンス)"です 

iPhoneの優れたUX

iPhoneが他を圧倒している点は、何と言っても優れたインターフェイス。説明書がなくても簡単に誰でも使いこなせます。当時ジョブスはのユーザーにとって使い安いデザインを徹底して追求し、エンジニア達の試作品をなんどもボツにして作り直させたという話は有名です。

一方のXperiaの特徴はというと、

http://ascii.jp/elem/000/001/404/1404317/03_cs1e1_480x.jpg

- 音源が良い

- ハイレゾ 

- 防水

と、SONYの優れた技術を機能に詰め込んだ感じがしますね。ユーザーよりもSONYとしての会社の強みを重点に置いている感じがしますね。

ユーザーは本当にこれらの機能を求めているのか?

ユーザーがスマートフォンに求めている機能はなんだろう?

といった部分をもう少し徹底していたら結果は違ったのかもしれません。

大事なのは優れた機能ではなく、ユーザーが求めてる機能です。どんなに高機能な通貨であってもユーザーが求めていなければ、それは普及しません。

ジョブ理論

このユーザーが求めている機能を考える方法として、近年マーケティングでもっとも有名な理論があります。それが"ジョブ理論"です。

ジョブ理論とは、ハーバード大学のクリステン教授が考えたユーザーのニーズを把握する理論で、日本語では"ユーザーの片付けるべき仕事"と翻訳されます。

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もっとも有名な例としては、消費者がドリルを欲する時、ユーザーが本当に欲しいのはドリルではなく、穴が欲しいわけです。ドリルはただ穴を開ける手段です。ドリルよりも低コストで簡単に穴を開けるモノがあれば別にドリルじゃなくても良いのです。

この考え方は仮想通貨に置いてもちょーー重要で、消費者はその通貨が欲しいのではありません、その通貨を使って片付けるべき仕事(ジョブ)を遂行したいのです。そのために通貨を「雇う」わけです。

単純な話、ユーザーは仮想通貨で自分が遂行したいジョブができれば、どんな通貨でも良いわけなんです。逆に言うとどんなに高機能な通過であっても必要なければ使いません。この考え方はめちゃくちゃ重要です。

ジョブ理論に関しては、本家クリステン教授が英語で書いた書籍が日本語に翻訳されたものがありますので、興味のある方は一度読んでみると良いかもしれません。

仮想通貨のみではなく、マーケティングにおいて非常に需要な概念ですので。

(*ちなみに私は日本語版が出てない時に英語版を買ってしまい、苦労しましたw)

 

では、今日は長くなってしまったので、次の第2段で"仮想通貨におけるユーザーのジョブと、それを可能にする通貨"を紹介したいと思います。

 

それでは第2段をお楽しみに〜